結婚式では余興を取り入れることは一般的です。しかし、最近は余興なしの披露宴をする新郎新婦もでてきました。余興なしなんてと思われた方もおられるかもしれません。しかし、見方を変えてみると当たり前のように行われてきた余興をなしにすることで、結婚式全体の雰囲気やゲストにとってのメリットもあることも。結婚式で余興なしのメリットについてお伝えします。
新郎新婦はおひなさま?
結婚式や披露宴にゲストとして出席された方はご経験があるかと思われますが、新郎新婦は披露宴の間中ずっと笑顔や涙で来賓のスピーチ、乾杯の音頭、余興などを見ているだけだという印象があります。
その理由は、会場が広いことで新郎新婦に近づけないため、リアルな新郎新婦と接することができないからです。食事をする間もないくらい、ゲストに気を使いながら、スタートからゴールまで笑顔でおられるだけ、披露宴が終わってもお見送りで笑顔を交わすだけだったなんてことも。
新郎新婦ともっと話がしたかった、新郎新婦と記念撮影を気軽にとりたかったという要望が増えているそうです。しかし、ホテル婚などではきっちりと時間が決められているので、新郎新婦とのトークタイムという形で延長することはできないようです。結婚式や披露宴が久しぶりの再会だったとしたら、言葉や写真をゆっくり撮る時間もなく、ただ眺めるように帰っていくのは味気ないものではないでしょうか。
そこで、余興の時間を新郎新婦がゲストのテーブルをまわりながら、ゆっくり一人一人とある程度の時間をとりながらお話や記念撮影ができる時間にあてることで、ゲスト一人一人の満足度が高まるようです。あらかじめ、新郎新婦との時間がとれることが分かっている場合は、個人的に小さなプレゼントを準備することもできたりします。そうすると、プチサプライズになり新郎新婦にとっても素晴らしい一時になるのではないでしょうか。
あんなに練習したのに~余興がカット?
結婚式で余興を取り入れる場合、新郎新婦は余興出演者に事前にお願い、打ち合わせをマメにする必要があります。頼まれた側としても、一度OKしたのなら、素晴らしい余興になるように一生懸命練習することになります。それにもかかわらず、来賓挨拶や知人友人スピーチが長引いてしまい、段取りがうまくいかず、会場は延長すれば延長料金が発生するなどの理由から、余興をカットせざるおえないことに。
いきなりの余興なしに、準備していた余興出演者はテンションが下がりますし、新郎新婦への信頼が揺るいでしまう事態にすら発展するかも知れません。しかし、誰も余興なしになるなんて想像だにしていなかったでしょう。スピーチの時間を守ってくださいと最初から言うのは、言い方によってはスピーチをする人が長話好きだと言わんばかりに聞こえたりして、これもまた、新郎新婦との信頼関係を揺るがす事態になりかねません。
それなら、最初から余興なしにしておき、結婚式や披露宴の間中、新郎新婦がイライラしたりハラハラしたりする場面をなくしていこうというわけです。また、余興を本格的にするなどすれば、大勢の人数の衣裳、照明や音響代も別途かかってきます。そのコストがかからなくなるのは新郎新婦にとってのメリットにもなります。その分、引き出物やお料理のグレードUPが出来るかも知れません。
また、新郎新婦がイライラしてしまうと、それは司会者や前列のゲストにも伝わりますので、全体的にピリピリした雰囲気で落ち着くことができない結婚式になることも。
余興でなくても楽しめるイベントとは?
そもそも、余興は来賓のスピーチのあと、厳粛なムードになっているゲストの気持ちをほぐすための役割もあります。しかし、必ずしもゲストの気持ちを和ませるのは余興だけではありません。余興メンバーの中には、余興が終るまでは豪華食事でさえ喉が通らず、余興が終わってから食べようと思っていたのに結局食べる時間がなかったという方もおられるようです。これでは本当の意味でゲスト全員が楽しめる結婚式にはなっていないことになります。
余興はゲストが見て楽しむ形ですが、そうではなくゲスト参加型にすることで、ゲストの心は和みますし、もしも時間がなくなりカットされても誰も嫌な気持ちにはならないでしょう。例えば、ビンゴゲーム。当たればゲストに賞品が当たるとすれば、みんなワクワクしますよね。豪華賞品について、例えば1つずつ梱包されたマドレーヌ詰め合わせにしておき、もしも時間が取れずに中止になれば、新婦がお見送り時に箱を置いておき、自由にとってもらうこともできます。
新郎新婦の地元特産品でおすすめがあれば、花嫁のお色直しのカラーを当てるゲームで渡すこともできます。新郎の場合は、ホテル婚などをする場合、スタッフと同じユニフォームを着てもらい、新婦の友人に新郎をあててもらい、無事当たれば全員に景品が行き渡るというスリリングなゲームも取り入れることができそうです。その場合、新郎は一着分の衣装代もお得になりそうです。
また、ゲスト全員が1枚の写真におさまるゲームも楽しいようです。時間を決めておき、その間に全員が地位や立場関係なく1枚の写真に入る工夫をすることで、ドキワク感があるようです。
お子様が出席されている場合は、ハロゥイン、端午の節句、ひなまつり、七夕、クリスマスなど季節に応じたお菓子のサプライズプレゼントも喜ばれるようです。
結婚式で会社関係のゲストが多い場合、対面に初対面の人が座ることも。そのため、食事をゆっくりとることができない問題もでてくるようです。そのため、余興をしないかわりに、食事だけの時間をつくり、その間はリラックスできるBGMを流し、司会者が新郎新婦についてのトークを話すことにすれば、気楽に食事をとるとこも出来そうです。さらに、その間に新郎新婦がキャンドルサービスとは別に、テーブルをまわるなどすれば、食事に飽きた人も楽しみが増えるのではないでしょうか。
華やかな余興~デメリットも吟味してゲストファーストの結婚式を
結婚式は一生に一度の大切なイベントです。余興が原因で結婚式が失敗に終わったなんてことだけは避けたいものです。一方、余興は、ゲストの違った一面を垣間見る機会にもなりますし、余興が成功すれば結婚式は華やかなものになるでしょう。
しかし、余興なしのメリットもありますので、新郎新婦、ゲストにとってどの方法が一番楽で、満足できる内容になるのかを段取りとともに考えていけば、後悔のない結婚式になるのではないでしょうか。