結婚式は楽しいものですが、セレモニーである以上、ある程度の決まり事や作法があります。ゲストとして晴れの席にふさわしい振る舞いをするには、結婚式ならではのマナーを身につけておく必要があります。
本記事では、結婚式にゲストとして出席する方のために、基本的なマナーをご紹介します。結婚式に招かれた際に恥をかいたり新郎新婦に迷惑をかけたりすることにならないよう、大人の常識として身につけておいてくださいね。
出席・欠席の返信はなるべく早くおこなう
ゲストとして守るべきマナーは、結婚式の招待状を受け取ったときからすでに始まっています。結婚式を主催する新郎新婦は、式の1か月ほど前にはゲストの人数を把握し、式場に伝える必要があります。招待状への返信が遅れると、参加するのかしないのかがわからず新郎新婦に迷惑をかけることになります。招待状には「○日までに返信ハガキを出してください」と記載されているので、必ず期日までに返信しましょう。新郎新婦にとってはなるべく早くゲストの人数を把握することが重要なので、やむを得ず欠席する場合も早めに返信してください。
結婚式の日の予定がはっきりせず期日までに返信できない場合は、その旨を新郎新婦に伝えましょう。結婚への祝意と招待への謝意を伝えると共に返信が遅れることをお詫びし、いつになれば返信できるか伝えてください。
返信ハガキを送る際は、「御出席」の「御」など自分に対して使われている敬語を線で消した上で、出席・欠席どちらかを丸で囲みます。そっけない印象にならないよう、返信ハガキにお祝いのメッセージを添えるとよいでしょう。
ご祝儀は立場に見合った額を用意する
お金の問題はデリケートなもの。ご祝儀関係でマナー違反を犯してしまうと、せっかく式に呼んでくれた新郎新婦との仲がこじれてしまう恐れすらあります。まずはゲストとして包むべき金額について見ていきましょう。
ご祝儀は後で開封した際に、誰がいくら包んだのかが一目瞭然になります。新郎新婦への祝意を伝えるには、きちんとしきたりを守ることが大切です。ご祝儀の金額は、友人・同僚として参加する場合は3万円、親族の場合は5万円が相場です。割り切れる数である偶数は縁起が悪いためご祝儀額は奇数にするのが原則です。ただ、最近はゲスト参加の場合は2万円でもよしとする風潮もあります。3万円包んだほうが望ましいのは言うまでもありませんが、事情により2万円にせざるを得ない場合は、1万円札を1枚と5千円札を2枚にしてお札を計3万円にするよう配慮することをおすすめします。
ご祝儀を包む際には新札を用意し、お札の肖像画の部分が上になるようにして向きをそろえてご祝儀袋にいれましょう。ご祝儀袋はむき出しで持って行かず、慶事用の袱紗に包むのがマナーです。当日になってご祝儀袋を買いに走ったり新札を用意したりとバタバタすることがないよう、余裕を持って準備しておきましょう。
服装はTPOをわきまえることが最も大事
結婚式での服装を考える上で忘れてはならないのは、結婚式はいろいろな立場の人が集まるフォーマルな場であること、主役は新郎新婦であることです。この2点を忘れなければ服装で失敗することはないはずです。
まず、フォーマルな場にふさわしくない服装とは何かおさらいしましょう。和服の場合は、場に見合った格の着物を選ぶ必要があります。未婚女性の礼装は振り袖か色留袖、既婚女性なら色留袖です。披露宴やパーティーなら、未婚・既婚を問わず訪問着でもOKです。小紋や付下げは基本的に普段着なので、フォーマルな場には適していません。
洋装の場合は、膝丈で無地のワンピースやスーツが基本です。特に女性はオシャレ>マナーとなりがちなので気をつけてください。毛皮はファッショナブルですが、殺生をイメージさせるため結婚式では控えましょう。露出度の高いドレスやミニスカートはセレモニーの席にはふさわしくありません。服の色は白を避けるのは常識ですが、ベージュやシルバーなど白に近い色もやめておきましょう。
また、足元まで注意がまわらない人は意外と多く、マナー違反をしがちです。夏の式で生足にミュールやサンダル、冬の式で厚手の黒タイツはNGです。四季を問わずナチュラルカラーのストッキングを必ず着用しましょう。オープントゥやバックストラップのパンプスも本来カジュアルなものなので結婚式には不向きです。新郎新婦の顔を立てるためにも、ゲストとしてのマナーはきちんと守りましょう。
まとめ
結婚式に招待されたとき、ゲストとしての第一の心得は新郎新婦の幸せを祝福する気持ちを表すことです。セレモニーの席でうっかり非礼を犯してしまわないよう、基本的なマナーを身につけておきましょう。
結婚式の招待状を受け取った際は、新郎新婦の都合に配慮し、なるべく早く返信するようにしてください。
ご祝儀の金額は割り切れる数である偶数を避けましょう。友人・同僚としてのご祝儀は3万円が相場です。やむを得ず2万円にする場合は、お札を3枚にするよう気遣いをしてください。ご祝儀はむき出しで持って行かず、必ず慶事用の袱紗に包みましょう。
服装はオシャレよりもTPOを重視してください。カジュアルな服装は失礼に当たるので、場にふさわしい格の服装を選ぶことが大切です。